HOME委員会金型多軸加工研究委員会
 

 近年、自動車業界における自動車の設計はデザインを重視したものへと移行し、形状が従来のものより複雑なものになってきている。それに伴い、自動車用パネル金型の加工法も改善する必要が生じてきている。
 従来、自動車用パネル金型の生産現場においてはCAD/CAMシステムや固定3軸の大型・高速マシニングセンタを用いた直彫り加工が主流となっていたが、RV車のバンパー等深い形状を持つ自動車パネルが数多く設計されるようになるにつれて、アタッチメントを用いた多軸加工が行われるようになってきている。多軸加工が用いられるようになった当初は、それぞれの製品面に対して面直となる軸に加工軸を振った加工が多く行われていたが、マシニングセンタでの加工において曲げ軸での加工は直軸加工よりも品位が落ちること等から、現在では、直軸で加工できる範囲については直軸で加工し、干渉が起こる部分にのみアタッチメントを用いた固定曲げ軸での加工を行うのが主流となっている。そして、工作機械の多軸化が進むと同時に、それらに対応できると称するCAMシステムが多数出現してきている。
 現在CAD/CAMシステムの開発は、各システムメーカーがそれぞれ独自にシステム開発を行っているのが現状である。そのため、どのシステムがどういった形状に対して適しているのか等、具体的に比較がされておらず、生産現場においても各社それぞれ異なったシステムを導入し、そのシステムを用いて試行錯誤を繰り返しながら加工が行われています。
 CAMシステムはCADシステムやマシニングセンタ等と比較すると、使用する際に扱う人間の思考や判断が極端に介入するシステムである。そのため、効率的に素早く加工経路を算出し、加工面品質を上げるためには、熟練したオペレーターの知識やノウハウが必要となります。
 この問題を解決するにはシステムのより一層の自動化が高い品位で求められ、それと同時に加工面品質や加工効率の更なる向上も永続的に求められています。それにはCAD/CAMシステムや大型・高速マシニングセンタ、使用工具等のそれぞれの特徴を理解すると同時に、現場の要求に適合するCAMシステムや多軸工作機械に変貌させる必要があります。
 本研究委員会は、上記の設立趣旨に基づき金型多軸加工について現状調査すると同時に将来の金型加工が有るべき姿の指針を提案することを目指して、CAD/CAMメーカ、工作機械メーカに加え金型加工に関係する型技術協会会員など全てが参加できるものとします。

委員長 福井 雅彦(東京工科大学 名誉教授)

 委員は、型技術協会会員より公募。

型技術協会主催のセミナー或いはシンポジウム企画立案協力
金型多軸加工の動向調査
その他

平成19年度(2007年)より平成23年度(2011年)

中立研究機関 無料
企業会員   1万円/年
 
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一般社団法人 型技術協会